平野啓一郎さんの小説『本心』を読みました。
いろいろと示唆に富んでいて、考えさせられる話でした。
『最愛の人の他者性と向き合うあなたの人間としての誠実さを、
僕は信じます。』
人は、自分自身の“本心“さえも分からない時があります。
ましてや他者なら、なおのことです。
それでも、知りたいと思うこと、理解しようと努力して、
あれこれ想像することが、”優しさ“なんだと思います。
『優しさとは、しばしば奇妙な、理解を絶した何かなのだった。
損得勘定からも、理知的な判断からも逸脱した、不合理な何か。』
そうした一人ひとりの感情が、世の中を変える第一歩なのかもしれません。