長介の髭 消えないままの痛み

犬と本と漫画、映画にドラマ、ときどきお出掛け。消えない傷を残して、前に歩む毎日。

終わりの始まり

昨日から、お姉ちんが新しい職場に配属され、新たな一歩を踏み出しました。おめでとう!

お姉ちんは、一念発起して、まずは通信教育で、大学卒業と必要科目の履修して受験資格を獲得、そして国家試験にチャレンジ、見事に合格。それでようやく希望していた職場への配属となりました。

出会ったころのお姉ちんは、一見すると、明るく前向きで、何事にも丁寧に、そして真面目に取り組む姿勢が、とても好感が持てました。(そうまさに、ユミヨシさんのようで、とても素敵に見えました)でも、その明るい笑顔に、どこか違和感がありました。その理由が分かったのは、かなり後のことです。(そのことは、今日は書きませんが)

あの母娘を助けるのは、石神としては当然のことだった。彼女たちがいなければ、今の自分もないのだ。身代わりになるわけではない。これは恩返しだと考えていた。彼女たちは身に覚えもないだろう。それでいい。人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある。

この文章は、そのころ見た映画の原作からの引用です。その映画は『容疑者Xの献身』。原作は東野圭吾さん。歌も印象的で、福山雅治さんの『最愛』でした。自分は石神になりたい。いや、なろうと決めました。そう決めたことに、今もまったく後悔していません。

これから、お姉ちんは、しっかり自分の足で、前を向いて歩いて行くことでしょう。それを、しばらくは、これまで通り、そばで見守っていたいと思います。でも、遠くない将来、お姉ちんは、さらに前へと一人進んで行くと思います。自分はそれを黙って見送ることになるでしょう。その時が必ず来ることを知りながらも、今日まで過ごして来ました。それでも、お姉ちんの陽だまりのように明るい笑顔を、自分は守りたいと、強く思いました。今日からも、きっと来る終わりの日が来るその日まで、一日一日を大切に、生きたいと思います。