輪廻ではなく、命を繋ぐということ
東野圭吾さんの『人魚の眠る家』を読みました。
堤幸彦監督の映画はまだ観ていません(いずれWOWOWで放映されたら、必ず観ると思います)。
たくさんの車が行き交う幅の広い道路から脇道に入り、ずっと奥まで進んだところにその家はあった。(中略)その屋敷に入ったのは、それが最後になった。しかし宗吾が、ずっと眠ったままでいる少女のかを忘れることはなかった。(中略)いつからか、あの女の子を思い出す際、人魚のイメージが宗吾の頭に漂うようになった。
詳しい内容については、あえて伏せますが、重いテーマ“脳死”“臓器移植”の話です。
特にプロローグとエピローグが素敵でした。読み応えがあって、秀逸な作品だと思いました。
「人間は論理だけでは生きていけない動物だからです」
「でも一番大事なのは、御自分の気持ちに正直にあることです。
人の生き方は論理的でなくてもいいと思うのです」
生きている人が死んで、この世から居なくなるのは、果たしていつなのでしょうか?
親は、自分の子どもが“脳死状態”になったとき、何が出来るのでしょうか?
「この世には狂ってでも守らなきゃいけないものがある」
有名なところでは、平成11年の『秘密』を始めとして『さまよう刃』『白夜行』『プラチナデータ』『ナミヤ雑貨店の奇蹟』、福山雅治さんが演じたガリレオシリーズの『容疑者Xの献身』『真夏の方程式』、阿部寛さんが演じた加賀恭一郎シリーズ『麒麟の翼』『祈りの幕が下りる時』があります。
TVドラマ化された作品も、数多くあります(去年の年末には亀梨くん主演『手紙』がありました)。
平成の時代に、一番売れた作家と言って、間違いありません。