「家族の絆」と「子どもの幸せ」とは?
いつものように、WOWOWの録画で、映画『ギフテッド』を観ました。
主人公のメアリーは、まだ七才の女の子ですが、ある秘密を抱えています。
彼女は、いわゆる、生まれながらの“天才”でした。
題名のギフテッドとは、
ウィキペディアよりー
ギフテッド(英: Gifted, Intellectual giftedness)は、先天的に、平均よりも、顕著に高度な知的能力を持っている人のこと。または、先天的に、平均よりも、顕著に高度な知的能力を指す。
生まれて間もなく母を亡くし、叔父に育てられていた7歳のメアリー、
突出した才能=ギフテッドを持つために、大好きな叔父から引き離されそうになる
ー映画の公式ホームページより
題名の“ギフテッド”には、前述の意味とは別に、本来の“授かりもの”“与えられたもの”の意味が
あると思いました。天からの“授かりもの”子どもを預かって、育てる親も、生きる目的や人を思い遣る心を、学ぶ経験を“与えて貰って”成長することが出来るのではないでしょうか。
「自分の判断に確信が?」
「ない」
「最大の恐怖は?」
「メアリーの人生を壊すこと」
メアリーを演じたマッケナ・グレイスちゃん。昔の芦田愛菜ちゃんを彷彿させる見事な演技です。
メアリーの友だちは、片目の猫フレッドとお節介な隣人のロバータだけ。でも、それで十分でした。
「外に行こう。今日の数学はおしまい」
「神様はいる?」
「分からない。誰も知らない」
「キリストは神様なの?」
「知らない。考えはあるが俺の考えだ。お前に押し付けたくない
自分で考えろ。でも信じることを恐れるな」
「テレビに出てた人が神様はいないって」
「その人とロバータの違いは、お前を愛しているところだ
いいか。俺たちは何があっても一緒だ。それが質問だろ?」
勉強を止めさせて、メアリーを外に連れ出して、夕陽をバックにし、まるで実の親子のように、
腕にぶら下がってじゃれるメアリーのシルエットが、印象に残りました。
それに対して、メアリーの母のことを話す祖母の言葉に、ドッキリとしました。
「私はそうは思ってない。彼女は17才で愛なんて知らなかった」
「なんでもなかった。彼女は普通の人とは違い特別なの」
中でも、一番印象に残ったシーンは、実の父親の話を聞いて、部屋に閉じこもったメアリーが、
連れて行った場所、そこは…
待たされている間のメアリーのしかめっ面と、はしゃいで飛び上がって、手を叩いて喜ぶ姿が、
めちゃくちゃ可愛いです!
「なぜ私を置き去りに?」
「俺が害になると思った。
でも気がついた。
メアリーがこんなに素敵で賢く優しい子なら、育て方は正しかった」
「笑顔になった」
子どもは、いつも親の顔を見ています。親が笑っているか、笑っていないか。
そして笑ってない理由は、自分に原因があるんじゃないか、と考えてしまいます。
本当の幸せとは?家族の絆とは?
そして、子どもが“健全”に育つ環境とは?それを誰が提供して、必要なものは何か?
それを問いかける映画でした。『万引き家族』と同じテーマを描いた映画でした。