人間は…何が起きても人間です!
現在、小学館の「ビッグコミックオリジナル」に連載中の、香川まさひとさん原作、月島冬二さん作画の『前科者』の最新刊、第3巻を読みました。主人公の阿川佳代は、保護司をやっています。
保護司法 第一条
保護司は社会奉仕の精神をもって、犯罪をした者及び非行のある少年の改善更生を助けるとともに、犯罪の予防のため世論の啓発に努め、もって地域社会の浄化をはかり、個人及び公共の福祉に寄与する事を、その使命とする。
私は“更生”という言葉が好きだ。
意味は いろいろあるけど、更に生きると 読めるから。
犯罪者であろうが、なかろうが、私は今 生きている。
そして、更に生きる。
佳代ちゃんが、今度、新しく担当するのは、覚醒剤取締法違反で逮捕された25歳のお姉さんと、万引きで3度捕まった80歳のお婆さん。その2人にも、真っ正面からぶつかって“更生”を支援します。
これ…!間違ってますから!
人間は…何が起きても 人間です。
だから…つらいんです。
そして、今回も、みどりさんはやっぱ最強!ズカズカと佳代ちゃんや他の前科者に係わってきます。
みどりさんが、80歳の万引きお婆さんに言います
人は誰でも 生きてるんだよ。
だけど、それじゃダメって事。更に生きないと…
生きてると 生きるは違うんだよ。
さらにもう一人、臼井さんというお兄さんとも、偶然、知り合いになります。
あなたも…クソ野郎ですか?
大事なのは、今だから!
ちなみに佳代ちゃんが、臼井さんに言った「我以外みな我が師なり」は、吉川英治さんの言葉ですね。
この二人には、少年院・ムショ帰り刑務所以外にも、ある共通点があります。それは、二人とも…
その二人が、そろって佳代ちゃんに言った言葉が
どっちにしたって…前科者には、佳代ちゃん(あんた)が必要なんだよ。
この後の話でも、みどりさんと臼井さんは、重要なキーパーソンになりそう予感がします。