長介の髭 消えないままの痛み

犬と本と漫画、映画にドラマ、ときどきお出掛け。消えない傷を残して、前に歩む毎日。

時代や場所、種族が変わっても、変わらない愛の物語です!

いつものように、録り溜めたWOWOW放送の映画を観ました。
今回は、リュック・ベッソン監督の最新作『ヴァレリアン 千年の惑星の救世主』です。

リュック・ベッソン監督と言えば『グラン・ブルー』『レオン』や『ニキータ』で、
一躍、有名になりましたが、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の『フィフス・エレメント』や、
スカーレット・ヨハンソン主演の『LUCY/ルーシー』などのSF作品も、なかなかのお勧めです。

フィフス・エレメント』では、想像を絶する高音のオペラを熱唱するエイリアンが登場しましたが
それに負けないほどの、魅力的かつエンターテーメントに長けた異星人“バブル”が登場します。
その彼女も、残念ながら主人公を助けて、死んでしまいます。力尽きる最期の言葉が、

でも、一番大事なのは…
彼女を守ること 無限の愛を注いで
“測れるような愛は 貧しい愛だ”

かのシェクスピアの『アントニークレオパトラ』からの引用だそうです。

さらに、ジェイムズ・キャメロン監督の『アバター』にも負けないほどの、
美しく気高く誇り高き“異種族”も登場します。
フィフス・エレメント』と同様、彼らの言葉や振る舞いと比べて、人類の愚かさが嫌になります。

あなたの最大の敵は あなた自身だ
過去と向き合わなければ あなたの未来はない

これまでの監督作品と同様に、本作の一番のテーマは“愛”です。
主人公のヴァレリアンに対して、パートナーのローレリーヌが言うセリフです。

そこが間違いよ 愛は何よりも強いの
ヴァレリアン
規則や法律も破れるし どんな軍や政府も圧倒する
(中略)
自分以外の誰かを信じること
私もあなたの”誰か“になれるかと
でも…

君のためなら死ねる

そんなこと頼んでない 私を信じてほしいだけ

何があっても人を信じること、それが一番難しく、そして人を強くするのだと思います。
映画興行としては、制作費を回収出来ず失敗したとのことですが、自分的には大満足の作品でした。
余談ですが、ハービー・ハンコックも少しだけ出演しています。
是非、リュック・ベッソン監督には、またSFの作品を撮って欲しいと思います。