長介の髭 消えないままの痛み

犬と本と漫画、映画にドラマ、ときどきお出掛け。消えない傷を残して、前に歩む毎日。

歴史の違い 背負う物の大きさ

コスタリカは、中央アメリカのパナマニカラグアに挟まれた位置にあり

面積は、九州よりは大きく、東北地方よりは小さいそうです。

人口は500万人、福岡県より少し多いくらいの国です。

 

コスタリカ代表が、ワールドカップに初出場したのは、1990年のイタリア大会。

(日本代表よりも、8年早いことになります)

グループリーグで、ヨーロッパの強豪国である

スコットランド代表とスウェーデン代表を下して、いきなりベスト16に進出しました。

その後の2大会(アメリカ、フランス)は、北中米予選で敗退。

2002年の日韓大会と2006年のドイツ大会に出場するも、

どちらもグループリーグで敗退しています。

2010年の南アフリカ大会も、北中米予選で敗退しましたが、

2014年のブラジル大会のグループリーグでは、いずれも優勝国の

ウルグアイ代表とイタリア代表を破って、イングランド代表に引き分けました。

そして決勝トーナメントに進んで、

2004年のヨーロッパ選手権の優勝国ギリシャ代表をPK戦で下して、

日本代表が成し遂げていない、ベスト8まで進んでいます。

2018年のロシア大会で5回目の出場を果たしましたが、グループリーグで敗退。

 

今回のカタール大会は、大陸間プレオフで

オセアニアニュージーランド代表を下して、32番目、すべての出場国の中で

一番最後に出場を決めています。

 

このようにコスタリカ代表は、ワールドカップでの歴史でも、

日本代表より厳しい試合を経験していて

何度も、予選で敗退の苦しみを味わって来ました。

そのため、背負う物の大きさでも、

日本代表の方が劣っていたのではないでしょうか?

7大会連続で出場し、ワールドカップに出場することが当たり前になっている

日本代表は、どこか気持ちが緩かったと思います。

 

また国民性の違いもあると思います。

良い悪いは別にして、他の国であれば、あの不甲斐ない試合であれば

渋谷に集まったサポーターが、暴動を起こしていたと思います。

 

これがサッカー

過去のワールドカップに出場した、レジェンドたちの言葉です。

 

強いものが勝つのではない。勝ったものが強いのだ。

                   フランツ・ベッケンバウアー

 

サッカーは、何が起こるか分からないとき、最も美しい。

                   ジネディーヌ・ジダン

 

今を戦えない者に、次や未来を語る資格はない。

                   ロベルト・バッジョ 

 

この世界では自らの力で勝ち取る以外にない。誰も何も与えてはくれないのだからね。

                   パウロマルディーニ

 

サッカーはシンプルだ。しかしサッカーをシンプルにプレーすることは難しい。

                   ヨハン・クライフ

 

第一戦を7−0で惨敗しても、決して諦めず、90分間を戦い続けて

スペイン戦を含めて180分間で、唯一、枠内シュートを決めて、

勝利したコスタリカ代表の選手たちに敬服します。

 

一方で、1点ビハインドの状況に関わらず、パスを出せる先が無いからと

バックの選手同士、横にボールを回すことしか出来きませんでした。

勝つためには、強引にでもゴールに向かって、攻め続けるリスクを侵すこと。

でなければ、勝てる訳がありません。

 

グループFでは、あのベルギー代表が、モロッコ代表に2-0で敗れました。

それでもアディショナルタイムで失点したのは、

ベルギー代表がリスクを侵して攻め続けたからです。

本当に、強い国が必ず弱い国に勝つと限らないのが、

サッカーであり、ワールドカップなんです。

 

最後に神様、ジーコの言葉です。

冒険には、失敗がつきものである。しかし、失敗を恐れるあまり、

冒険できないとすれば、その組織は衰退の一途をたどることになるだろう。

 

そして、もう一つジーコの言葉

神様は、自分の夢に向かって努力する人間を、決して見捨てない

 

 

総力戦です。天命は、誰を選ぶでしょうか?

運命の第2戦の試合開始まで、1時間15分。

スタメン発表がありました。

上田絢世のワントップに、相馬と堂安がトップ下の左右に入りました。

そして、ボランチの守田と右サイドに山根も初スタメンです。

第1戦の後半と同様に、指揮官がリスクを負って仕掛けてきています。

この試合で、エゴイストになるのは、果たして誰でしょうか?

(余談ですが、大相撲の九州場所は、平幕の前頭9枚目の阿炎が、

 見事に三つ巴戦を勝ち抜いて、逆転優勝をしました。

 出場停止から幕下に陥落して、そこから復活しての初優勝です。

 今日でなければ、間違いなく、明日のスポーツ紙の一面なんですが…)

 

スポーツではないですが、

大河ドラマ方も、ついにクライマックス、

運命の『八幡宮の階段』が、ほぼ同時刻に放映されます。

ついに日本代表および鎌倉幕府北条義時の運命が決まります。

 

 

人事を尽くし切って今、天命を待つだけ

試合開始まで、あと2時間です。

某国営放送のワールドカップテーマ曲

『Stardom』の歌詞の一部です。

 

夢で誤魔化した笑顔の裏で 何度泪を流した?

歩んだ道程を思い出して 何度屈辱を飲み込んだ?

(中略)

あと一歩 ここからあと一歩
怖いモノ知って尚 立ち向かってゆけ

 

あの日の悪夢を 断ち切ったならば
この胸に強く 一つの未来を信じ抜いて

 

あと一歩 ここからあと一歩

ココロが 草臥れた足を走らせる

 

曲名の“スターダム”とは、

有名スターの座や地位のことで、

それに、のし上がるという意味だそうです。

 

この曲を作るにあたっての心持ちについて、

作詞作曲したKing Gnuの常田大希さんは、あるインタビューで

『1戦1戦に全身全霊をかけるスポーツ選手はもちろんのこと、

 大変な時代を生き抜く全ての人々の、今日を生き抜くエネルギーに

 なるような曲を俺は鳴らしたかった』

と話していたそうです。

コーラスには、日本代表のサポーターグループのウルトラスも

参加しているとのことです。

 

スタメンが発表されました。

前田大然がワントップ

久保くん、鎌田、伊東純也がトップ下の先発で、

三苫、堂安、南野がベンチです。

東京オリンピックのメンバーは

オーバーエイジの3人プラス4人ですね。

ブンデス在籍選手は、5人だと思います。

その中で、ボランチの田中碧と遠藤航

板倉と麻也の中盤の底とセンターバック4人の

コンディションが、今日のポイントになると思います。

(どうでも良い話ですが、8チャンは日本戦の中継が無いのに、

 俊介とヤットさん、ゾノがスタジオに居るのが(笑)です。

    5チャンには松木さんとウッチー、6チャンには福田さんと加藤浩次

 居ると思います。4チャンは鈴木啓太、7チャンは勝村さん?

    国営放送は、やべっちでなく、まさかのおかっち!なんですかね

 と思ったら、現地は井原と福西、スタジオは憲剛とヴィッセル神戸の武藤でした)

限界に限界なし。入念な準備で奇跡を。

試合開始まで、あと4時間です。

以下は、今年5月に亡くなった元日本代表監督の

イビチャ・オシム氏の言葉です。

 

私には、理想とするサッカーはない。

「こういうチーム」と決めてしまうと、それ以上のチームにはならないからだ。

完璧と言えるチームはないと思っているし、

起こりうる状況の中で常に前者して行くだけだ。

 

前に出ること。

それだけでサッカーは即座に美しくなる。

少しリスキーではあるが美しい。

 

やることをやって、もし負けるのなら

胸を張って帰れるはずだ。

 

ブラジルが一番と決まっているのだったら、

ほかの国は、サッカーをやる必要はない。

だから、サッカーは面白いんだ。

強いと言われていても、彼らが常に勝つわけではない。

 

リスクを負わないチャレンジはない。

そういう日本人に欠けている哲学の部分を、埋めたいと考えていた。

 

限界には、限界はありません。限界の定義は何だと思いますか?

限界は、個々の選手の目標であって 限界を超えれば、次の限界が生まれます。

 

他人に責任を押し付けているならば、

サッカーという仕事をすることは出来ません。

 

エゴイズムは、プレッシャーへの強さでもある。

エゴイストだから外すでは、監督として単純すぎる。

 

奇跡といっても、自然に起きるわけではない。

奇跡がなぜ起きるのか、プロセスを研究する必要がある。

毎日奇跡が起こるわけではない。奇跡は金で買うことも出来ない。

入念に準備をした上でしか、奇跡は起きない。

 

どの言葉も、サッカーだけでなく、人生の名言だと思います。

 

今日の試合の結果に関わらず、

ドイツ代表は、いつか日本代表が超えないといけない存在です。

これからも日本のサッカーは、次々と限界を突破して、

どこまでも進化を続けて欲しいです。

これまでの4年間。さらに40年前の夢

試合開始まで、あと8時間です。

4年前に自分が書いた記事を読み返して見ました。

また去年の東京オリンピックの記事も。

 

歴史に“たられば”は、禁句ですが

やはり、一番悔やまれるのは

東京オリンピックが1年延期されたことです。

もし予定通り2020年に開催されていたら?

メダル獲得はさておき、間違いなく言えることは、

三苫や田中碧、上田綺世、前田大然、簱手が

1年早く海外のリーグに移籍したと思います。

それは、今よりも長い時間、トップレベルの経験を積んで

日本代表に選ばれていました。

間違いなく、相馬も、既に海外でプレーしていたはずです。

久保くんや堂安も、所属チームが、今とは違っていたかもしれません。

 

そして、2020年のオリンピック代表が

そのままコパアメリカに参加していたら?

リオ五輪代表監督を務めて2018年8月まで日本代表のコーチだった

手倉森さんがそのまま留任していたら?

 

今日、結果が変わっていたと思います。

 

運に頼って、起きる“奇蹟”は、

残念ながら本当の“実力”ではありません。

最近、『アオアシ』と『ブルーロック』というアニメ作品を観ました。

どちらの作品も、サッカー選手が主人公の話で

“抜き出た個性”や“エゴイスト”に着目した作品です。

 

正解をさっさと伝えるなんて、指導者の怠慢さ。

自分で考えさせることに――意義がある。

 

誰かの考える通りに育つうちなんて、大した選手じゃないぜ。

 

想像を超えてこい。世界にいきたければ、それが至上命令

 

世界一のエゴイストでなければ 世界一のストライカーにはなれない

 

「今までの自分」に捉われるな 

変わるってのは今までの自分を壊すことからしか始まらない

 

”たまたま”勝つな 勝つべくして勝ち奪れ

 

今日から1次リーグの第1戦から第3戦が終わるまで

選ばれた選手たち

そして、日本サッカー協会の方々、

想像を超えるエゴイストを期待します。

日本サッカーの未来のために、

間違っても、前回のように「自ら負けを選択」しないでください。

胸を張って、90分間、笛が鳴るまでは諦めず

勝利を目指し続ける姿を見せて欲しいと思います。

 

今から40年前、サッカーは日本ではマイナーなスポーツでした。

海外の試合は、前後半を2週間に分けて、TV放送していました。

サッカー専門の番組は、他にはありません。

TV中継も、正月の天皇杯決勝と高校サッカーくらいでした。

専門雑誌も隔週での発売でした。

国立の芝生は、緑色ではなく枯れていました。

リーグは企業チームばかりのアマチュア

日本人のプロ選手は、奥寺さん1人だけでした。

ワールドカップは夢の夢、オリンピックにさえ出場出来ませんでした。

やがてトヨタカップが開催されて、ジーコプラティニが来日しました。

それからすれば、Jリーグの発足からジョホールバルマイアミの奇蹟

日韓ワールドカップ開催、7大会連続出場

今の状況は、本当に夢のようです。

 

最後に、もう一つ、アニメ『ブルーロック』の台詞を引用します。

”絶望”しても尚戦わんとする人間に”夢を叶える”能力は宿る

 

 

今日から、4年後。そして8年後を夢見て

結果よりも、夢を見せて欲しいです。

今晩、日本時間で10時。

いよいよ日本代表が、優勝4回の強豪ドイツ代表と戦います。

 

4年前、今、他国を侵略している“あの国”で、

2-0から追いつかれて、試合終了間際に

アディショナルタイムでの14秒の超高速カウンターで

赤い悪魔と呼ばれるベルギー代表に敗れて以来です。

 

昨日までに、厳しいアジア予選を勝ち抜いた

実力が日本代表とほぼ互角のレベルにある

イラン代表が、サッカーの母国であるイングランドに6-2、

オーストラリア代表が、前回優勝のフランス代表に4-2で敗れています。

一方、今回優勝候補の筆頭に挙げられているアルゼンチン代表に

サウジアラビア代表が2-1で勝ちました。

(優勝候補だからこそ、コンディションピークを2週間先に設定している?)

 

さあ果たして、日本代表はどうでしょうか?

個人的には、個々の選手、鎌田、三苫に期待していますが

残念ながら、森保監督には正直言って疑問と不安しかありません。

 

本当に日本代表が、ベスト8以上の結果を目指すのならば

間違いなく、その高いレベルでの戦い方を経験している指揮官

例えば、日韓大会での韓国代表のヒディング監督のような

名将に任せるべきだと思います。

 

日本代表、特に東京オリンピック世代が

どこまで活躍できるかどうか、とても楽しみです。

決勝トーナメントに勝ち残るか、それも今日の試合次第。

普通に考えたら、日本代表は3連敗だと自分は予想しています。

優勝1回の無敵艦隊のスペイン代表は、言うまでもありませんが、

パリサンジェルマンのナバスがいるコスタリカ代表もかなり強いです。

(今大会、本当の“死のグループ”は、アルゼンチン代表が

 サウジアラビア代表に負けたことで、グループCになりそうです。

 オチョアやヒメネスのメキシコ代表も、

 バイエルン・ミュンヘンレバンドフスキがいるポーランド代表も

 簡単に負けるとは思えないです)

 

なお、自分は昔から、準優勝3回のオレンジ軍団のオランダ代表の

悲願の初優勝を祈っています。

そして、今大会終了後、

ファン・ハール監督が日本代表の監督に就任して、

(70歳を超えて、ガン闘病中らしいですが…)

イニエスタがヘッドコーチになって貰って

4年後のカナダ・アメリカ・メキシコ大会、

さらに8年後(スペイン・ポルトガルウクライナ大会?)

イニエスタ監督の元での大躍進を夢見ています。

久保くんを筆頭に、堂安、相馬、田中碧など東京オリンピック世代が

ちょうど30歳となってキャリアの全盛期を迎えています。

彼らがプレミアやリーガのビッグチーム、

マンUチェルシー、レアル、バルサなどで

スタメンを務めているドリームチーム

そんな日本代表を、私は8年後に見たいです。