いっそ小さく死ねばいい
22才の死は、あまりに早過ぎます。
ネットで叩かれ、非難され、追い詰められ、もう自分には居場所がない、
他に選択肢が無いと、思い詰めてしまったのでしょう。
昔、森山直太朗さんが歌った歌があります。
発表当初は、その過激な歌詞から物議を醸しました。
その曲は、いきなり
「生きてることが辛いなら いっそ小さく死ねばいい」
で始まります。この部分の歌詞が、自殺を推奨すると言われました。
しかし、その後は
「生きていることが辛いなら わめき散らして泣けばいい」
「生きていることが辛いなら 悲しみをとくと見るがいい」
「生きていることが辛いなら 嫌になるまで生きるがいい」
「生きていることが辛いなら くたばる喜びをとっておけ」
と繰り返されます。
最後まで聞いて、ようやく冒頭の「いっそ小さく」が、
重要な意味を持つことがわかります。
「小さく死ぬ」とは、TVに出ている役の自分が死んでみる=番組から降りる、
しばらくタレント活動を休止する、女子プロレスを休んで社会的に消える等、
幾らでも選択肢があったのではないでしょうか。それが気づけないほど、
心が傷みつけられていたと思うと、本当にいたたまれません。
最近、再放送され話題になっているTVドラマ『逃げ恥』と同じです。
どんなに恥ずかしくても、「生きることが辛いなら」逃げることは有益です。
もしも自分の近くに「生きていることが辛い」と思っている人が居たら
本人はそれを必死に隠そうとしているでしょうが、もし気付くことが出来たなら
みっともない姿を晒して貰ってもいいから、好きな場所から離れて悲しくても、
人から笑われてもいいから、馬鹿にされてもいいから、すべてを無くしてもいいから
それでもここに少なくとも一人は、貴方のことを見ている人が居るから
嫌になるまで生きろ、と言ってあげたいと思います。