長介の髭 消えないままの痛み

犬と本と漫画、映画にドラマ、ときどきお出掛け。消えない傷を残して、前に歩む毎日。

今と、向き合う

東出昌大さんが主演のWOWOWオリジナルドラマ『悪党-加害者追跡調査-』を観ました。

東出さんが演じる主人公は、元警察官で15年前に姉を殺されたトラウマを抱えながら、今は探偵をやっています。彼は“加害者追跡調査”の依頼を受けたことで、刑期を終えて社会に復帰した“悪党”たち、自分と同じ辛い過去を抱えながら生きている“被害者家族”たちと、出会います。

残された者の悲しみは いつまでたっても癒えない
亡くした人を忘れることもない 後悔たってあるかもしれない
もちろん 相手への怒りや憎しみも 消えることはない

監督は『64-ロクヨン-』『友罪』の瀬々敬久監督です。どの作品も、犯罪被害者家族と加害者の関係を描いています。松重豊さんが演じた探偵事務所の小暮所長が、主人公に背を向けて吼えます!

立ち向かうんだよ! 自分の運命ってやつに
やられっ放しじゃ 生きている意味ねぇじゃねえかよ!

そして、姉を殺した男を前にして、主人公が取った行動は…

被害者家族は、加害者を赦すべきか、赦さざるべきか、重いテーマを突き付けます。
期待を裏切らない、見応えのあって、ズシンと来る作品でした。
ラスト近くで、自分の前から姿を消した、大切な人を探し出して、主人公が言います。

過去はこれからも追いかけてくるかもしれない
けど…それでも… 一緒に前に進もう
俺たち2人は今日 始めて会ったことにして

原作は薬丸岳さんの小説です。こちらはまだ読んでいませんが、近いうちに必ず読もうと思います。