長介の髭 消えないままの痛み

犬と本と漫画、映画にドラマ、ときどきお出掛け。消えない傷を残して、前に歩む毎日。

人生は、一度きりのピタゴラスイッチ

綾野剛さんが演じる“伊吹”と、星野源さんが演じる“志摩”がダブル主演の刑事ドラマ

『MIU404』の第3話、サブタイトル『分岐点』での台詞です。

 

「障害物を避けたりしながら

 何かのスイッチで犯罪を犯してしまう」

 

「人によって 障害物の数は違う

 正しい道に戻れる人もいれば

 取り返しがつかなくなる人もいる」

 

「誰と出逢うか 出逢わないか

 この人の行く先を変えるスイッチは何か

 その時が来るまで 誰も分からない」

 

そして、第8話『君の笑顔』では、驚きの展開がありました。

伊吹の恩人、小日向文世さんが演じる“ガマさん”が、逮捕され連行されるシーンでは、

いつもの『感電』ではなく、『lemon』が流れてもおかしくありませんでした。

 

そして、今更ですが「アンナチュラル」には、

“不自然な死”だけでなく、

“不条理な死”の意味があることに気付きました。

大切な人を“不条理な死”によって突然奪われてしまうこと、

それも“スイッチ”になってしまいます。

そのとき、中堂さんはミコトと出逢って、ギリギリ踏み止まりましたが、

伊吹には、ガマさんを前もって食い止めることが出来ませんでした。

果たして分岐点は、何処にあったのでしょうか?

 

「もうずっと麗子(亡くなった奥さん)の笑った顔を思い出せない」

 

「あの子に・・・伊吹に伝えてくれ。お前にできることは、何もなかった。何もだ

 

と、ガマさん言いますが、そんなことはありません。

必ず、あったと思います。何故なら、ピタゴラスイッチの組み合わせは、

人の想像力の数だけ、無限にありますから。ただ、残念ながら、人生においては

“取り返す”ことが出来ないこと、そして“戻らない幸せ”があります。

伊吹は、これから何度も何度も、繰り返しガマさんを“夢に見る”ことでしょう。

第6話『リフレイン』での志摩のつぶやきにも繋がっています

 

「お前の相棒が、伊吹みたいなヤツだったら、生きて

 刑事じゃなくても生きて、やり直せたのにな」

 

最終回まで、残りは2話でしょうか?どのようなラストを迎えるか愉しみです。

伊吹と志摩は、ハムちゃんと成川くんが“最悪の事態になる手前”で食い止めて、

ハッピーエンドへスイッチすることが、出来るのでしょうか?