戦争と平和(その3)
現在、国連で開催されているウクライナ侵攻に関する緊急特別会合の場において、
ウクライナの国連大使が、スマホのスクリーンショットの紙を示しながら、
その以下のようなメッセージを、ロシア語で読み上げました。
あるロシア兵士と母親とのやりとりであり、この直後、彼は死亡したそうです。
母親「本当に訓練中なの?」
兵士「母さん、僕はもうクリミアにはいないんだ。訓練じゃない」
母親「何を言っているの? 何が起きてるの?」
兵士「母さん、僕はウクライナにいるんだ。
本当の戦争が始まっているんだ。怖いよ。
一般市民もターゲットにして攻撃している。
人々は僕らを歓迎してくれると聞かされていたんだ。
でも、彼らは僕らの装甲車の下に身を投げて、
先に行かせないようにしている。
僕らをファシストだと呼んで。母さん、とてもつらいよ」
それに対して、ロシアの国連大使は
「私たちの軍事作戦の顔に泥を塗る嘘」
「明らかな大量虐殺が行われており、重要な人権が踏みつけられている」
「ロシアからこの戦争を始めなかった。戦闘は自国居住民、ドンバス居住民に
反発するウクライナ側が触発した」
「ロシアは戦争をやめようとしている。ウクライナの軍事行動を止めるべき」
とあくまで自国の正当性を訴えて、反論しました。
その後、各国の大使による演説が続いています。
「平和が勝利し、すべての人々が家に安全に戻れるまで、
われわれはウクライナと共にある」
「ロシアが戦闘をやめれば戦争は終わる。ウクライナが戦うのをやめれば、
ウクライナはなくなる。目の前にある単純な現実だ」
また、カナダの国連大使は、
「ウクライナの人々に直接、語り掛けたい。あなたは一人じゃない」
「ロシアも一人じゃない。ベラルーシも国連憲章と国際法に違反している」
と述べて、ウクライナを支持しました。
1815年のナポレオンによる戦争以来、200年以上もの間、永世中立国を続けている
スイスの国連大使でさえも、ロシアが核で威嚇したことを激しく非難をしました。
果たして、ウクライナとロシアのどちらの主張に、国連に加盟する193か国は賛同する
のでしょうか?今週末までには採決が行われる予定です。
ちなみに、2014年に行われたロシアによるクリミア半島併合の無効性の決議では、
賛成が100国、反対が11国、棄権が58国、欠席24国だったそうです。
反対した11国とは、アルメニア、ベラルーシ、ボリビア、キューバ、ニカラグア、
北朝鮮、ロシア、スーダン、シリア、ベネズエラ、ジンバブエでした。
アインシュタインは、言いました。
平和は力では保たれない
平和はただ分かり合うことで、達成されるのだ
マハトマ・ガンジーの言葉
平和の道はない 平和こそが道なんだ