長介の髭 消えないままの痛み

犬と本と漫画、映画にドラマ、ときどきお出掛け。消えない傷を残して、前に歩む毎日。

足る知るということ

上野樹里さんと田中圭さんが主演のTVドラマ『持続可能な恋ですか?』。

今日が最終回でした。

その中で、松重豊さんが演じる国語辞典編纂者が、老子の言葉を口にしていました。

ドラマで引用された部分の前から、書くと以下のとおりです。

 

人を知る者は智、自ら知る者は明なり。

人に勝つ者は力あり、自ら勝つ者は強し。

足るを知る者は富み、強(つと)行う者は志あり

其の所を失わざる者は久し

死して而も亡びざる者は寿(いのちながし)。

 

たとえ、他人を理解することが出来たとしても、

本当の自分を知ることは難しく、

また、他人に勝つよりも、自分に勝つことの方が大変です。

今の自分に満足が出来れば、心は豊となります。

さらに、努力を続けていくことで、やがては志となって

それを自分を見失わず死んで行ければ、長寿となるという意味です。

 

特に大切なことは『足るを知る』です。

そもそも、本当に自分が求めているものが何なのか、

それをちゃんと知らない限り、

今の自分に満足している、とは言えないと思います。

前回の河井継之助の和歌にも通じる良い言葉だと思いました。

高望みをしないで、身分相応で満足するべきだという意味ではなく、

他人と比べて、自分にはない外的な価値=名声や地位、お金を求めるのではなく、

今の自分自身の内面にあるもの=夢や希望、信念、思いやりを大切にしていく。

さらには、そのことに対しての“感謝の心”だと思います。